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後遺症に関するランダム一覧表です。

歩行者の交通事故には専門家に意見を!

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歩行者の交通事故の特徴といえば、直接事故の衝撃を受けるのでその受傷の程度が重い、示談交渉を自ら行わなければならない、過失が発生する場合が多く示談が難航する、といったように歩行中に交通事故の被害者にあった場合は通常の車対車の事故よりも不利な事が多いです。

歩行者が事故にあうと衝撃が体に直接加わり、また投げ飛ばされることもあるので入院になる事もあります。そうなると、事故の手続きなどで解らない事は専門家の意見を聞くか、手続きをお願いする必要が出てきます。加害者の保険会社が全て良いように行ってくれるというのは全くの妄想で、あくまでも、相手の保険会社は賠償責任のある加害者に過ぎず、払い渋りが直接の企業利益になるある現実が有ることを認識しておかなければなりません。

>例えば治療費に健康保険を使用する

入院していると、保険会社の担当者がやってきて、「健康保険を使ってください」と言ってくる場合が多いです。これにはいろいろ理由があります。これは主として医療費を抑えるという目的があります。交通事故の入院費が3ケタ万円になることはめずらしくなく、健康保険を使用することで医療費が抑えられれば加害者の負担も減り、場合によっては自賠責内(上限120万円)で解決が出来る可能性もでてきます。自賠責解決の場合は任意保険会社の手出しはなくなるので加害者側としては健保使用を勧めてきます。

健保使用では、過失が発生している場合、被害者にもメリットがあります。それは、慰謝料が増えるという事です。医療費は加害者が全額立て替える場合が多く、この場合は、最終的な医療費の被害者過失負担分は、慰謝料から差引かれる事になるからです。慰謝料も過失相殺の対象なので、過失減額された揚句、医療費の過失分を差し引かれては、交通事故の慰謝料としての十分な慰謝料を手元に残す事が難しくなってしまいます。

また、体に受けた衝撃が強い歩行中の事故であれば、後遺症が残る可能性も高いでしょう。

だからこそ、歩行者の交通事故では、専門家のアドバイスが必要なのです。

>人身傷害を利用する

なお、歩行中の事故でも補償される人身傷害保険に加入している場合には、人身傷害保険に対応を任せるという方法もあります。しかし、通院慰謝料や後遺障害慰謝料は定額であり増額の余地はありません。例えば、後遺障害14級の人身傷害慰謝料は40万円、しかし、裁判所基準では110万円となっており、その差は歴然です。過失や加害者の対応などを踏まえて、人身傷害を使用するか否かを決めるべきです。

スムーズな解決と適切な後遺症、適正な賠償金、つまり、手間がかからず賠償金を沢山頂くには専門家に一度相談を行ってみてください。

人身傷害保険で、歩行中の事故もカバーされるものに加入をしていれば、人身傷害保険で対応をする事も可能です。とはいっても、人身保険も損保会社である事は変わりなく、歩行者のいいなりになる事はありません。しかも、通院慰謝料や後遺症慰謝料が予め決まっており、増額交渉の余地がないというのが非常に難点です。

労働能力喪失期間とは?

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後遺症障害の逸失利益の計算式は、

基礎年収×喪失率×ライプニッツ係数(喪失期間)

となっています。

喪失期間とは、交通事故によって負った後遺症障害によって、将来何年間収入に影響がでるかを予想して、その予想される期間分を予め賠償するという時に決める年数の事です。

喪失期間は、後遺症の程度によって個々に決めていきます。

例えば、後遺障害が14級9号の場合には2~5年、12級12号の場合には5~10年といったように、後遺障害の等級(級)と系列(号)によって決めていきます。いずれ治るだろう神経症状は低めに抑えられるのが一般的です。大抵任意保険会社が提示するのは14級で3年前後、12級で5年~7年くらいです。私の経験では12級13号を10年にするのは簡単ですが、14級9号を5年にするのは難しいという印象を受けています、

交通事故の賠償で問題になることが多いのが、この逸失利益の喪失期間です。なぜなら、喪失率のよう確かなに一定の基準が存在しないからです。

被害者としては、判例の傾向を十分に研究し加害者と対峙すると良いでしょう。

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交通事故での鎖骨骨折の後遺症について

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鎖骨骨折が交通事故で発生した場合は、手術をするかしないかで12級になるかならないかという話になります。不思議なもので鎖骨骨折の場合は、手術をしないでバンド固定などをした場合の方が12級になる確率が上がります。

これは、手術をしないと骨の変形が伴う事が多く、この骨の変形癒合自体が後遺障害の等級の対象となるからです。

鎖骨骨折で手術を行うと、骨がきれいに戻る事が多いのでこの場合は後遺障害非該当か14級となります。もちろん、12級の可能性が無いわけではありません。とはいっても、現実は漫然と後遺障害の申請を行えば非該当になってしまいますが。

いずれにしても、手術をすれば手術痕が残り、手術をしなくても骨の変形が残る鎖骨の骨折では、手術痕が後遺症とならない事を考えれば、手術はしない方が戦略ではないでしょうか。

もちろん、鎖骨の骨折の程度によって手術断行の場合もありますが、どちらか迷う状態であればメリットとデメリットを比較して後遺障害の等級を取りに行く事も考えて良いと思います。

鎖骨骨折の後遺症についてより詳しい事はこちらをご覧ください→鎖骨骨折

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異議申し立て~自賠責の査定に不満がある。

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交通事故の中でも、それが人身事故であれば加害者の自賠責保険から医療費や傷害慰謝料が支払われます。後遺障害と認定されれば、それに基づき後遺障害慰謝料や逸失利益が支払われます。

しかし、中には支払金額や後遺症認定に納得ができなかったりするなど、損害保険料率算出機構の調査結果に不満が出ることがあります。損害保険料率算出機構とは、自賠責保険の請求があったときに支払を決定するところです。その損害保険料率算出機構の決定に不満があれば、「異議申立」を行うことにより、再調査を依頼することができます。これは、何度でも出来ます。

また、一度限りになりますが、これとは別に自賠責保険・共済紛争処理機構に紛争の処理を申し立てることもできます。この自賠責保険・共済紛争処理機構は保険会社と被害者の紛争を解決するために作られた第三者機関です。

異議申し立ては書面で行い、面談等は一切行われません。

いかに、有効な書類を集め、損害の立証をするか、過失や損害金の認定、後遺傷害、その書類の完成度がポイントとなります。

なお、損保会社や共済組合はこの自賠責保険・共済紛争処理機構の決定に拘束されますが、被害者は拘束されません。どんな問題もそうですが、最終的には、裁判所の決定が最優先されます。

自賠責未加入の車と交通事故を起こしました。轢き逃げにあいました。 政府保障事業

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自賠責保険は、加入しなけならない制度です。しかし、残念な事に走行中の車両の中には無保険車が存在します。さらに、轢逃げにより、加害車両が特定できないこともあります。

・加害自動車の保有者が不明なとき
・自賠責保険の被保険者以外の者が損害賠償責任を負う場合

こういったときには、自賠責保険が請求できなくなるので、変わりに自賠法上の制度で「政府保障事業」というものがあります。この政府保障事業ですが、限度額は死亡時3000万、傷害時120万で後遺症も各等級に対する範囲で支払われるもので、自賠責保険とほとんど違いはありません。

政府保障事業の請求手続きは自賠責と同じで、保険会社に行います。

しかし、自賠責保険と政府保障事業の違いもあります。一番の違いは結果が出るまで時間がかかると言うことです。通常の自賠責では1ヶ月が標準ですが、政府の保障事業は3ヶ月から10ヶ月となっています。さらに、補償事業はかなり厳格な決まりがあり、少しのミスで補償事業からの補償が受けられないことが多いです。

Categories: 自賠責保険

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時間が経つと保険金が請求できない。自賠責の時効

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自賠責保険には、時間が経つとその請求ができなくなる「時効」があります。時効日が過ぎると、請求ができなくなってしまうので注意が必要です。

時効の起算日、つまり、時効までの日数を数え始める日は、場合により異なります。
ちょっと複雑ですが、下記に簡単にまとめました。

被害者請求の時効(被害者から加害者の自賠責保険に直接請求)

1.傷害の場合・・・事故の翌日から3年
2.後遺症の場合・・・症状固定日の翌日から3年
3.死亡の場合・・・死亡の翌日から3年

*ただし上記は原則であり、時効の起算日が必ずしも上記になるとは限りません。

加害者請求の時効(加害者が被害者に支払った後に自賠責に請求)

1.被害者に支払った日から3年
ただし、次の場合には、その日から再度計算する。
A.保険会社に請求書不備で書類を戻された日
B.支払ができないと回答された日
C.仮渡金支払日
D.内払金が支払われたときは前回の支払日
E.支払金額に不満があり保険会社に異議を申し立ててその回答日

以上のように、時効の計算方法がケースによって変わってきます。
時効の日が近づいてきたら、自賠責保険に対して時効中断の手続きが行えます。

なお、上記で3年としてあるもので平成22年3月31日以前の交通事故・症状固定では2年となります。

Categories: 自賠責保険

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運転者など自分の怪我に自賠責は使える?

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自賠責保険は人身事故で発生した治療費、慰謝料、後遺症などの損害賠償金を支払う保険です。
では、交通事故を起こした本人には、適用があるのでしょうか。

残念ながら、自賠責は「被保険者以外の他人に対して支払う保険」という規定があるので、自賠責保険の名義人運転者本人の怪我には自分の自賠責を使用することは99%できません。

もちろん、相手側にも過失がある場合には、相手の自賠責が使用できます。

控除する・受領済みの労災保険、健康保険

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労災、健康保険には、治療費、休業補償、傷病補償年金、後遺症害補償、死亡時の遺族補償年金などがあります。

これらは、判決、示談時に既に支払われているものについは賠償金から控除しますが、未だ支払われていないものについては控除対象になりません。

まず、労災についてですが、同一事由に対して加害者より賠償金が支払われた場合には同一事由については控除されます。同一事由とは積極損害、消極損害、慰謝料で分けた場合に同一性があるかないかです。

つまり、加害者から慰謝料が支払われた場合に、労災から休業補償が支払われても控除はされないが、加害者から休業損害が支払われて、労災から休業補償が支払われると支払われると控除がされるということです。

また、特別支給金は控除がされません。

次に、健康保険ですが、これはまさに損害のてん補なので控除されます。したがって、治療費100万円、内健康保険70万円の場合には、被害者は30万円の請求しかできません。ただし、70万円については、加害者に対して保険者から請求がなされます。

控除しない・未受給の労災保険金、厚生年金

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未受給の労災保険金厚生年金については、結論から言うと、控除されない取り扱いです。

労災保険には、死亡者の家族に支払われる遺族年金や後遺症が残った場合に支払われる障害年金制度があります。これらは、年金ですので一括(一時金)ではなく毎年支払われるものです。

そして、この年金給付については、判決または示談時に支払われていないものについては控除せず、既に支払われているものについては控除をするとされています。

なお、労災年金については、加害者側から損害賠償が全てなされた場合には3年間支給が停止されます。それ以降は支給されます。(結局二重取りができる)

厚生年金にある遺族年金、障害厚生年金についても労災保険と同じ取り扱いです。

ただし、全てに共通することですが、現実に支払われたものと同じような程度に支払が確実なものについては控除をするという考えがあります。これは平成5年の最高裁の判決ですが、そのときの確実な給付期間とされたのは3ヶ月でした。

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任意保険の種類と対象

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任意保険は、商品ごとにその補償対象などが異なりいくつかの種類があります。平成10年7月の自由化に伴ってその詳細は各社それぞれで、約款等により確認する必要があります。

ここでは代表的な保険を代表的な内容で紹介します。あくまでも代表的な内容となり、各社詳細が異なりますので確認が必要です。

1.対人賠償保険

保険証書に記載された自動車により、保有者その他正当な権限を有する者が、他人の生命、身体を害し法律上の損害賠償責任を負担することになった場合に、それをてん補する保険です。

簡単に言えば、通常の使用で人身事故を起こした場合に支払われる保険です。

もっとも、支払われるのは自賠責保険の対象部分を越える部分で、仮に自賠責保険未加入であった場合には、自賠責保険を超える部分だけしか支払われません。ゆえに、「上積み保険」とも言われます。

2.対物賠償保険

契約のある自動車により、その保有者その他正当な権限を有する者が、他人の財物を損傷させ法律上の損害賠償責任を負った場合に、それてん補する保険です。

簡単に言えば、通常の使用で物損事故を起こした場合に支払われる保険です。

車の修理代、代車費用、家屋や道路設備の損傷などですが、金額制限がある場合には、一事故単位での限度額になるので、道路設備は高額になるので注意が必要です。

3.車両保険

契約のある自動車が衝突、墜落、火災、盗難、台風、洪水、高潮などの偶然の事故によって損害を受けた場合に、その損害をてん補する保険です。

加害者がいる場合には、その加害者から支払われた賠償金を控除した金額が支払われます。

ただし、特に車両保険は対象損害の詳細が各社商品が異なっているので、約款などにより確認が必要です。

4.搭乗者傷害保険

契約のある自動車に搭乗中の者が、自動車の運行によって死傷した場合に支払われる保険です。発生した損害とは関係なしに、定額が支払われます。

5.無保険車傷害保険

被保険者が、無保険車の所有、使用または管理によって死亡し、又は後遺症が残った場合に支払われる保険です。

簡単に言えば、あたかも自分の車の保険が相手の車に契約されているようなものです。

被保険者の範囲は広く、その父母、配偶者、子または搭乗者も含みます。さらに、歩行中の交通事故にも適用され事があります。

6.自損事故保険

契約のある自動車の事故により保有者、運転者、搭乗者が負傷した場合で、自賠責保険、政府保障事業によってカバーされない損害をてん補する保険です。

自賠責3条の責任を負うものがいない場合に、自賠責保険等に準ずる補償が定額給付されます。

7.ドライバー保険

レンタカーや友人の車などの常時使用しない他人の自動車を運転したときを対象とした保険。借用車の任意保険よりも優先して使用することができます

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労災保険で支給される各種給付

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労災保険で支給される各種給付について説明します。

1、療養補償給付

交通事故で労務中に受傷した場合には、労災保険から療養そのものが現物として給付されます。つまり、労災指定病院での診療が給付され、都道府県労働基準局長指定の訪問看護事業者による訪問看護の給付が行われます。近くに労災指定病院がない場合には、治療を受けた病院へ被災労働者が治療費を支払い、その後に労災保険からの費用の給付が受けられます。
 

2、休業補償給付

交通事故により労働者が就労できずに、賃金の支給を受けることが出来なかったときに支払われるものです。対象日数は休業4日目以降で金額は過去3か月分の給与を総日数で割った額の60%となります。(3日間は事業主が負担する)

3、障害補償給付

後遺障害が認定された場合に支給されるものです。後遺症は1から14級までに別れていますが、基準は自賠責保険と同じになります。
 

4、障害補償年金

障害補償給付の一部を構成するものですが、1~7級までの後遺症を残した労働者に対して障害年金が支給されます。さらに障害補償年金前払一時金という制度もあり、希望をすれば年金が前払いされます(日数に制限があります)

5、障害補償一時金

傷害補償給付の一部を構成するものですが、後遺症等級8級以下が認定された場合に支給されるものです。受傷後1年6ヶ月が経過しないと認定されません。

6、葬祭料

交通事故により労働者の葬儀を行った場合に支給されます。金額は31万5000円に給付基礎日数の30日分を加算した額です。

7、遺族補償年金

*別項で説明します。

8、介護補償給付

障害補償年金または傷病補償年金を受ける権利を持つものが常時または随時介護を要すると判断された場合に支給されるものです。程度によって金額は変動しますが上限が決まっています。

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自賠責と労災の後遺症の賠償金は2重取りができる

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労災保険では、後遺症になると傷害補償給付というものが支給されます。

8級までは、一時金で支払われますが、これは自賠責と重複するので支給されることはありません。自賠責を請求しなければ支給されますが、労災保険のほうが金額が低いので労災を請求することはないでしょう。

しかし、7級以上になると年金が支給されます。

これは、一時金(一括)ではないので、最初の3年間は停止されるだけで、以後は支給されます。

金額は下記の通りになります

1級・313日分
2級・277日分
3級・245日分
4級・213日分
5級・184日分
6級・156日分
7級・131日分

Categories: 労災保険

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PTSD・交通事故の恐怖がストレスになり日常生活に支障

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交通事故のショックが原因で社会生活や日常生活に支障をきたす場合があります。PTSD、心的外傷後ストレス障害とよばれるもので、わかりやすく言えば、トラウマです。

この交通事故が原因で、不幸にもPTSDになってしまった場合には、それに対しての損害賠償がなされなければなりません。しかし、PTSDの示談で問題になるのが、下記による問題です。

1.PTSDであるかどうか
2.後遺症に該当するか
3.喪失期間をどうするか

1について、PTSDを引き起こす体験とは、アメリカ精神医学会が定めた定義「実際にまたは危うく死ぬまたは重症を負うような出来事、または自分または他人の身体の保全に迫る危険を体験し、目撃し、または直面したことで、強い恐怖、無力感または戦慄を伴うもの」と、世界保健機構WHOが定めた定義「ほとんど誰にでも苦悩を引き起こすような、例外的に著しく驚異的な、あるいは破局的な性格をもった、ストレスの多い出来事あるいは状況」とされています。

この様な事を交通事故で体験をした結果、自動車が怖くて外出ができなくなったり、思考行動が停止するフラッシュバックのような純粋な精神症状が起きます。この、原因と症状があって、PTSDとされるのですが、まず最初にこれが認められるかが問題になります。

2については、自賠責保険ではPTSDを後遺症認定する場合、14級の「外傷性神経症」を認定しています。しかし、これでは等級が低すぎるという現実があります。そのため、訴訟が多くなっていますが、いまだPTSDの基準は確立していません。そして、多くの裁判所がPTSDを否定しています。しかし、中には後遺症等級 7級を認めた例もあります。

3については、PTSDの性質上、非常に困難な認定になります。
PTSDを後遺症と認定し、その喪失率を段階的に認めた裁判例をひとつご紹介します。

症状固定後、5年間は8級と9級の間として40%の喪失率を認めて、その後の5年間は11級、さらにその後5年間は14級を認めたもの。

このように、PTSDの喪失率は段階的に変化をもたせます。やはり、症状がどの程度か、いつまでか、事故との因果関係などから、喪失率の算定はケースバイケースにならざるを得ません。

no,この他にも、CRPSという「複雑な原因によって生成する限局した疼痛症候群」というのがあります。中でも神経損傷を伴う激しい疼痛を伴うのをカウザルギーといい、神経損傷を伴わないものをRSDといいます。

PTSDにせよ、カウザウギーにせよ、RSDにせよ、示談レベルでの解決は難しく、きちんと説明が出来れば良いのですが、説明が出来ないと訴訟等に頼ることが多いです。早急に客観的基準の確立が求められます。

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鞭打ち(むちうち)・頚椎捻挫の場合の後遺症認定

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はじめにお断りをしておきますが、頚椎捻挫(むちうち)で後遺障害の等級が取れず慰謝料が支払われないという事はありません。そして、頸椎捻挫だけで賠償金が1000万円を超えたりしたという話は、逆にいえば、その被害者は後遺障害の等級を取っているという事です。

鞭打ち(むちうち)・頚椎捻挫は、交通事故処理のなかでもよく揉める事が多い症状です。なぜかというと、鞭打ち(むちうち)・頚椎捻挫の中には、医者から診て症状が他覚的に判断できない、いわゆる、「自覚症状のみ」のとなるからです。悪い被害者の中には、このむち打ちをエサに「首が痛い」と言って慰謝料をふんだくろうと考える輩もいます。(その昔、半年間の通院で14等級、一年の通院で12等級が認められていましたが、そういった事は現在ではありえません。)そういった輩がいるので、むちうちというと「お金目当てか」などと思われ、乱暴な損保会社の担当者から「もう十分でしょ。いつまで通院するんですか!」などと心ない言葉を発せられる事もあります。

しかし、もちろん、鞭打ち(むちうち)は立派な交通事故による損害なので、むちうち頚椎捻挫)に対してはきちんと慰謝料の支払いなどの損害賠償がなされます

そして、後遺症と判断され後遺障害の等級が取れれば、慰謝料や逸失利益もも支払われます。するといっきに賠償金は跳ね上がってしまいます。後遺障害についてむちうち症の場合、後遺症には3つのレベルがあります。それを以下でご説明します。

頚椎捻挫とむちうち

むちうちの最上位レベル

「他覚的所見によって医学的に証明される」むち打ち|むちうち|頚椎捻挫、つまり、医者がMRI,レントゲン、脳波検査などによって裏付けができる場合です。この場合、神経学的所見が一致していれば後遺症等級は12級13号に該当します。

むちうちの通常レベル

「医学的に証明しうる精神神経学症状は明らかではないが、頭痛、めまい、疲労感などの自覚症状が単なる故意の誇張ではないと医学的に推定される場合」、つまり、むち打ちの症状が、MRI、レントゲン、脳波検査などによって確実に証明できない時、精神的なものであることが医学的に推定される場合です。この場合、後遺症認定は14級9号に該当します。

むちうちの残念レベル

「自覚症状に対して医学的に推定することが困難な場合。事故と因果関係がない場合」、つまり、本人以外は誰もむち打ちを確認できず、さらに医学的に頚椎捻挫の可能性が推定できないときの場合です。この場合、後遺症認定は非該当となります。

以上の3つのレベルに分けた場合、「むちうちの通常レベル」がもっとも後遺症等級を獲得するのに困難な状態と言えます。困難だからこそ相応の準備が必要で、準備が整えばこれらの症状でも等級は認定されるのです。

なお、むち打ち症は医学用語で「頚椎捻挫」や「頸部損傷」などといいます。他にも、推間板損傷など世間一般では広い意味で一括してむちうちと呼んでいるみたいですが、「腰痛」みたいなもので、正確性が求められる交通事故処理で、むち打ちと一括して呼ぶのには違和感があります。

それはさておき、文頭で「よく揉める」と書きましたが、それは、「自覚症状に対して医学的に推定することが困難な場合。事故と因果関係がない場合」です。むちうちが立証できなければ損害を立証できず、損害は賠償されないからです。

次に、むち打ち|むちうち|頚椎捻挫が後遺症認定とされた場合に注意したいのが、逸失利益の労働能力喪失期間と喪失率が限定されるところにあります。12級で5年から10年の喪失期間で14%の喪失率、14級で5年以下の喪失期間で5%の喪失率を認める例が多いです。

それと、休業損害です。例えば1年間通院した場合に、半年間は全休、残りの半年間は半休としたりします。

また、入通院慰謝料も特別に減額計算され、裁判所基準では6カ月の通院で89万円となり、通常の慰謝料である116万円の約80%となっています。

頸部捻挫の症状固定日以後の入通院について、首から腰に症状が移る事が考えられないこと、性格がヒステリーである可能性が高いこと、存在すると主張する症状の改善の兆しが見られないのにもかかわらず、通院が3年以上にも及ぶことなどの不自然不合理性により、誇張の疑いが強いとして事故との因果関係を認めなかったもの。(大阪地裁昭和57年判決)

被害者の症状は、被害者の特殊体質を土台に賠償問題解決の欲求が引き金となって発症した神経症であり、それは後遺症に該当する範疇であるが、心因的なものにより、事故との因果関係のある範囲は事故後6ヶ月間の慰謝料と甲池沼14等級に基づく逸失利益と慰謝料に限定すべきであるとしたもの。(名古屋地裁昭和 57年判決)

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後遺症の逸失利益は、どんなときでも必ず算定するのか?

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交通事故で後遺症が残った場合には、その等級に応じた逸失利益が損害として算定されます。逸失利益とは、後遺症を負ったことにより、交通事故前の収入よりも減少する分をいいます。

しかし、実際に交通事故で後遺症を負ったものの、交通事故前の収入と同じ収入を得られることもあります。このような場合にはどうなるのでしょうか?

実務では、後遺症の逸失利益の計算においては、実際の差額を計算するのではなく、年収と労働喪失率からその損害額を計算します。

ところが、実際に収入の減少が全く無いとすると、逸失利益の算定は、”損害の賠償”という目的からかけ離れてしまいます。

そこで最高裁では「後遺症の程度が比較的軽微であって、しかも被害者が従事する職業の性質から見て現在又は将来における収入の減少も認められないときは、特段の事情が無い限り労働能力の一部喪失を理由とする財産上の損害を認める余地は無いというべきである」としました。

つまり、後遺症の程度が軽微で、この先収入の減少が無いと言えるときは、後遺症による逸失利益は認められないということです。

任意保険会社との交渉では、労働喪失率と現実収入で何時質率を算定する事が多いですが、等級が高ければ高い程、実際の収入減を見られます。

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後遺症が請求できなくなるのはいつか?請求の時効

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交通事故による損害賠償の請求は、損害および加害者を知ったときから3年で時効になります。3年が経過すると支払いを強制することができなくなります。

しかし、後遺症の発生するのが、交通事故後の2年11ヶ月だったりすると、あと一ヶ月で時効になってしまうのではないかという不安が生じます。

この点、実務では、後遺症に限り「症状固定のときより3年」といった取り扱いがなされています。裁判でもこういった判決が出されており、この考えに従うのが一般的です。

症状固定、つまり後遺症と認定されたときより3年時効というのが一般的ではありますが、ある程度予想できる後遺症については、交通事故の発生日より3年とする裁判例も出されており注意が必要です。

このような「交通事故後3年」が経過しようとするきわどい時期にさしかかった場合には、債務承諾書か裁判上の手続きを取ることによって時効の成立を防ぐことができます。

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後遺症に応じて生じた自動車や家屋改造費は請求できるのか?

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交通事故による後遺症が発生した場合に、自動車や家屋の改造が必要になる場合があります。車椅子ならば、段差をなくしたり、リフトを付けたり、右足切断ならば、左足で運転できるように車を改造する必要があります。このような費用は、相当程度の実費を請求することができます。

下記が裁判所が過去に認めた事例です

右足を半分以上切断した場合に、その住宅の日本間を洋間に、浴室や便所や台所の配置を改め、滑らないように改善する等の費用を認めたもの。

車椅子でも不便がないように、庭にコンクリートの道を作る費用を認めたもの。

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外国人の後遺症は何か違うのか?

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所得水準や物価水準が違う外国人が、日本で交通事故にあい後遺症が発生した場合に、日本人と同等の賠償金算定方法で良いのかという問題があります。

これに対しては、その外国人の立場によって算定基準が変わってきます。

在留資格のある間は、一般的に「日本の水準で算定し、在留資格のない場合は、母国の所得水準、物価水準、貨幣価値を考慮して日本国内の水準を修正して算定します。

しかしこの問題は、まだまだ過去の事例が少ないので賠償金算定にはかなりの困難を極めるといえます。

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後遺障害等級に該当しなくても慰謝料は請求できるのか?

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通常、交通事故で後遺症と認定されるには、「後遺障害等級表に該当する」という自賠責の調査事務所から認定をもらう必要があります。(例外として、裁判所による認定もあります)

通常は、調査事務所の認定に従い後遺症に対する慰謝料、逸失利益が支払われるのです。しかし、個々の事案によっては、後遺症と思われるのに交通事故の後遺障害と認定されない場合があります。

そうなると、自賠責からの等級認定が必要な後遺症に対する慰謝料や逸失利益の賠償金は、交通事故の賠償金として算定されません。

このような場合には、後遺障害認定に対する異議申し立てを行うことができます。

しかし、この異議申し立ては「再度調査をしてくれ」という事なので、調査事務所が一度決めた事を覆えすのには、相当な根拠がなければなりません。専門家の作成する異議申し立てには、それを根拠付けるだけの説得力のあるテクニックが満載されています。(専門家の力量にも寄りますが)

他には、裁判所を使う手があります。

裁判所は、調査事務所の認定とは関係なく独自に後遺症を認定します。裁判所の決定には法的拘束力が伴うので、加害者、保険会社は従うしかありません。

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後遺症の将来の治療費、介護費などは認められるのか?

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後遺症と認定されると、それまでの治療費、慰謝料とは別にその賠償金が支払われます。そして、「症状固定」つまり後遺症と認定されると、以後の治療費等は支払われないのが通常です。(回復の見込みがないため)

実務では、加害者側(保険会社)は症状固定を急ぐ傾向にあります。症状固定になれば、それ以降の治療費や休業損害の支払い義務はないからです。

しかし、症状の内容、程度により症状の悪化を防ぐ必要性があるときには、その費用が認められ、寝たきりの場合には介護費が認められます。

特に植物人間になってしまった場合には、将来の治療費が損害として認められるものが多いです。また、整形手術を受ける場合にも、交通事故から何年か置いてから手術をしたほうが良い場合があります。

いずれの場合も、医師の診断書や見積書を元に、その必要性を決めていきます。

示談後に後遺症が出てきたが、再交渉はできるのか?

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示談成立後、つまり示談書にサインをした後に、後遺症が現れた場合には、その賠償金は請求できるのでしょうか。

一般的に示談書には「債権債務のないことを確認する」といった一文が入っていて、示談成立後には、示談書に書かれていない請求は出来ないことになっています。つまり、その後は一切、新たな請求はできない事になっています。

しかし、過去に、示談成立後に交通事故が原因で重大な後遺症があらわれて、それに対しての損害賠償請求が出来るかどうかが、裁判で争われたことがありました。

結論をいうと、示談時に予想できなかった後遺症が発生した場合には、別途加害者に損害を請求できるとなりました。

注意点は以下の2つです。

1、この請求するときは、交通事故による症状であることを被害者が立証しなければなりません。

一般的に交通事故からの期間が長いほど、立証が難しくなります。

2、示談時に予想外の症状でなくてはなりません。以前よりも首が痛くなったという程度ではだめです。

示談ではよくトラブル回避のために、示談書には「将来、本件事故が原因で後遺症が発生したときは別途協議する」という一文を入れることもあります。

いずれにせよ、示談書の作成の時に「後遺障害が自賠責により認定された時は別途協議する」と一文を加えた方が良いでしょう。

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労働喪失率とは?

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労働喪失率とは、後遺症を負った被害者が、その後遺症によってどの程度の労働力を喪失したのかを表すものです。後遺症の該当等級の喪失率を被害者の逸失利益に掛けてその額を損害額にします。

例えば、

・年収500万円の人が14等級の後遺症を負った場合に

500万×5/100(労働喪失率)=5万

・年収1000万の人が7等級の後遺症を追った場合に

1000万×56/100(労働喪失率)=560万

といった具合に、それぞれ5万円と560万円が後遺症の逸失利益として賠償金として算定されます。

障害等級 喪失率
第 1級 100/100
第 2級 100/100
第 3級 100/100
第 4級 92/100
第 5級 79/100
第 6級 67/100
第 7級 56/100
第 8級 45/100
第 9級 35/100
第10級 27/100
第11級 20/100
第12級 14/100
第13級 9/100
第14級 5/100

この労働喪失率は、自賠責で定められているものですが、実はなんら科学的根拠がありません。後遺症の等級それぞれに該当する労働喪失率は、労災の傷害補償日数を10で割ったものに過ぎません。例えば、労災では10級の場合には平均賃金の270日分が保障されますが、自賠責での10等級の労働喪失率は27%です。障害12級は、労災では140日分なので自賠責では14%となっています。

常識的に考えて、障害補償日数を単純に10で割れば、労働喪失率が出ることは考えられず、適当さが伺えます。

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ライプニッツ係数とは?

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ライプニッツ係数とは、将来受け取るはずの金銭を前倒しで受けたるために得られた利益を控除するために使う指数です。専門的には「中間利息を控除する」といいます。(特に後遺症の逸失利益という賠償金を計算するときに使用します。)

例えば、一年後に50万円を受け取るはずだったものを事前にもらったとします。すると、50万円は1年早く手に入れる事になるので、1年という期間の利益が発生する事になります。交通事故にあったがために、被害者が余分な利益を得るのは妥当でないとして、一年分の利息が差し引かれることになります。差し引かれるのは民法で定まっている年利5%で、受け取れる金額は、

50万-(50万×5%)= 47万5千円

となります。
(低金利の時代にこの5%というのには批判があります)

これが一年ではなく二年となると、

50万ー{(50万ー50万×5%)×5%}

となり複雑です。

これを計算しやすくした数値がライプニッツ係数というもので、50万円を10年間にわたって毎年得るものを一括で支払う場合には、

50万×10年×7,722(10年に相応するライプニッツ係数)=386万

となり、その単純合計金額にライプニッツ係数を掛ければ、金額が算定できるようになっています。

ライプニッツ係数とは、交通事故の後遺障害逸失利益と死亡逸失利益を算定する時に使用するもので、その喪失期間に相応するライプニッツ係数を適用します。

後遺障害の逸失利益の計算例
500万円(年収)×2.723(3年のライプ)×5%(喪失率)=680.750円

ライプニッツ係数のもとになる喪失期間については喪失期間で詳しく説明していきたいと思います。

ライプニッツ係数

ライプニッツ係数を使用する場面は大きく分けて2つあるので紹介します。

生涯賃金の算定時に使用するもの

就労可能年数とライプニッツ係数

平均余命年数に対しての賠償金の算定時に使用するもの
ex、将来の治療費、後遺症の介護費や将来必要な器具等の一括払い

平均余命年数とライプニッツ係数

なお、ライプニッツ係数と同じ概念のホフマン係数というものもありますが、現在ではライプニッツ係数の利用が一般的です。

民法改正で年利が変わる

ところで民法が改正され、中間利息を控除するときの「民法で定まっている年利5%」が変更されます。今までも「低金利の時代に年利5%は高すぎる」という批判がありましたが、民法改正後の3年間は年利が3パーセントになります。そして後は3年ごとに法務省が年利を決めることになりました。

年利が変わると、当然ライプニッツ係数も変わります。

たとえば、3年の現行ライプニッツ係数は2.72ですが、改正後の3年のライプニッツ係数は2.82です。

5年だと4.32が4.57
10年だと7.72が8.53
20年だと12.46が14.8

と変更されます。

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後遺症で減収があった場合は?逸失利益

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交通事故の後遺症によって減収があった場合は、その年齢、収入、等級に応じて逸失利益という賠償金が一括請求されます。

算定方法は下記の通りです。

年収×労働喪失率×ライプニッツ係数

本来は、現実に減収があった金額を算定すべきですが、将来的にどういった減収状態になるのかは実質認定不可能なので、実務ではこのように推測的な計算方法によります。

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後遺症で仕事、家事ができなくなった。やりにくくなった。(逸失利益)

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交通事故の後遺症が原因で、仕事や家事が正常に行えなくなる場合があります。これに対しては、後遺症の慰謝料とは別に逸失利益という賠償金を算定します。算定方法は、後遺症等級に該当する労働能力喪失率をもとに年収から算定されるのが一般的です。

例えば、年収1000万の被害者が、5級の後遺症に認定されたとします。
すると79%の労働能力を喪失したとされますので、

1000万×79%=790万

となり、790万円が損害金として算定されます。これが逸失利益です。

この、この790万円は、労働可能年数分認めれます。
労働可能年数が10年なら、

790万×7,722(ライプニッツ係数)=6100万3800円

となり、6100万3800円が逸失利益として算定されます。ライプニッツ係数とは、中間利息を控除するときに使用する係数です。

ただ、実務では、その症状により年数の増減が行われたり、年数を区切って喪失率を低減させたりする方法が取られるのが一般的です。

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後遺症の認定に不満があるのだが。どうにかならないか。

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交通事故の後遺障害認定に不服がる場合にはどのような方法で異議を申し立てるのか?

不幸にも交通事故に遭い、治療6ヶ月が経過して医師が症状固定と判断した場合には、自賠責保険(共済)に対して後遺症であることを申請します。

後遺障害は14等級、140種類に分かれている後遺障害等級に該当するのか、しないのかで判断されます。症状が後遺症に該当しないと判断されると、「非該当」の通知がなされます。

この「非該当」通知に不服がある場合には、自賠責に対して異議申立てを行う事が出来ます。もちろん、等級が低いと思われるときにも異議申し立てが可能です。異議申立ての書式は自由ですが、非該当を後遺障害認定に変更させるだけの説得力あるものが求められます。具体的には、被害者の思いや新たな医証などが必要でしょう。

異議申立ては、何度でも出来ます。納得に行くまで行うと良いでしょう。ただし、後遺障害の被害者請求では、3年で時効になりますので、自賠責に対する時効の中断手続きが必要になります。

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後遺症に対する慰謝料金額は?

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交通事故で後遺症が残った場合には、それに対して慰謝料が支払われます。それにはまず、後遺障害が認定されなければなりません。

そして、後遺症が認定されると、その等級に応じた慰謝料が支払われます。

そして、その等級に対する慰謝料の金額基準は下記3種類があります。

・裁判所基準(弁護士会基準)
・任意保険基準
・自賠責基準

等級 裁判所の慰謝料(平均) 任意保険の慰謝料 自賠責保険の慰謝料
1級 2600~3000万円(2800) 1300万円 1100万円
2級 2200~2600万円(2370) 1120万円 958万円
3級 1800~2200万円(1990) 950万円 829万円
4級 1500~1800万円(1670) 800万円 712万円
5級 1300~1500万円(1400) 700万円 599万円
6級 1100~1300万円(1180) 600万円 498万円
7級 900~1100万円(1000) 500万円 409万円
8級 750~870万円(830) 400万円 324万円
9級 600~700万円(690) 300万円 245万円
10級 480~570万円(550) 200万円 187万円
11級 360~430万円(420) 150万円 135万円
12級 250~300万円(290) 100万円 93万円
13級 160~190万円(180) 60万円 57万円
14級 90~120万円(110) 40万円 32万円

後遺症の慰謝料以外に、慰謝料のほかに「後遺症による逸失利益」という賠償金項目があります。

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後遺症は誰がどうやって後遺障害と決めるのか?請求の仕方は?

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交通事故の後遺症は医師が「症状固定」と判断したときに後遺症となります。決して任保険保険会社が決めるものではないので注意したいです。交通事故の後遺症とは具体的には、失明、半身不随、関節不良、神経痛などで、医学的にはそれ以上に回復が認められない場合を言います。

手続きは、受傷後6ヶ月を目安に医師が後遺症と判断すると「後遺障害診断書」というものを書きます。それを自賠責保険会社に提出します。その診断書の内容を基本に「損害保険料率算出機構」が後遺障害等級表に該当するかを判断して決めます。注意点は、後遺障害診断書だけが重要ではないという事です。

後遺症の初回申請の場合では、結果が出るまでの期間は大体40日ぐらいです。正確にはこの決定を経て初めて交通事故上の後遺障害となります。つまり、後遺症の賠償金算定のスタートラインに立つのです。

この後遺症の認定は基本的に書類審査になるので、医師に症状をしっかりと伝えることが大切です。後遺症の等級を決定する際に面談が無い以上は、書面で正確に伝える事が、正しい後遺症認定の判断を導くのです。

→後遺症申請サポート

一般的に交通事故上の後遺症と認定され慰謝料や逸失利益を算定するには、原則としてこの調査事務所の認定が必要になります。

この流れを簡潔にまとめると下記のようになります。
 

医師による後遺障害診断書の作成

調査事務所が交通事故上の後遺障害の等級に該当するかを判断

後遺障害等級が決定し「後遺障害」となる。

等級に基づき自賠責保険より賠償金が支払われる。

任意保険会社と賠償金の上乗交渉をする→完全成功報酬の慰謝料増額サポート

この流れは、単純に後遺障害の申請だけを説明したもので、等級を取りに行く為には、他にも戦略が必要になります。

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後遺症が残る時・交通事故の後遺症とは?

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交通事故後遺症というのは、以下の3点をいいます。

1.ケガが治ったとされたときに体に残った障害
2.一通り治療が終わあとに残った症状
3.治療したが完治せずに、症状改善の見込みのない固定した症状

上記の3点の状態から、治療6ヶ月を目安として医師が「症状固定」と判断したときに「後遺症」とみなされ、後遺障害診断書が発行されます。そして、自賠責によって後遺障害と認められれば交通事故の後遺症となり、後遺症として残った症状に対して金銭的な補償が行われます。

具体的に、後遺症と言われるものの代表例としては、身体の喪失(手足を失った)やその機能の低下(関節が動かなくなった)や痛み(疼痛)です。そして、後遺症の認定実務は、後遺障害等級表に準じて自賠責の調査事務所が行います。

後遺症の賠償金

ここで、注意したいのは後遺症に対して支払われる賠償金は二つあって、後遺症の慰謝料と傷害の慰謝料(通院慰謝料)は別だということです。つまり、後遺症が残った場合の損害賠償金の算定項目を大きくまとめると、以下の4点になります。

1.通常の傷害賠償金(治療費、慰謝料など)
2.後遺症に伴う将来の治療費、看護費(例外)
3.後遺症の慰謝料
4.後遺症の逸失利益

人身事故の賠償金が数千万円になる時は、その大半がこの後遺症の等級に対する賠償金によるものです。等級が認定されると最低でも75万円、上は4000万円以上1億円クラスの賠償金が支払われます。

ただし、交通事故の後遺症と認定される場合には、後遺障害の等級というものを自賠責から認定してもらわなければなりません。

後遺障害認定基準などの詳しい説明は交通事故戦略サポートの姉妹サイトをご参照ください。

はじめに~良い弁護士の見つけ方~

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全国の交通事故件数は、年間10万件を軽く超えるほど多くなっています。自動車社会の日本では、誰もが交通事故にあう危険性があります。しかし、交通事故に遭っても、一般の人には交通事故の知識はほとんどなく示談は知識を持つ方ののペースになります。

そこで、このような交通事故当事者を救うために、全国にはいくつかの相談所が設けられています。

しかも、そのほとんどが無料で、担当の相談員が相談者の質問に耳を傾けてくれます。しかし、残念な事にその相談員は必ずしも、交通事故専門であるとは限りません。元警察官であろうが、弁護士であろうが、交通事故に詳しくない人はいくらでもいます。実はそういった方々が、全国の相談所で相談員をしているのが実情です。やはり、交通事故の相談をするなら交通事故に詳しい相談員にめぐり合いたいものです。

では、どうやって良い相談員を見つけるか。

ひとつの方法として、良い弁護士の見つけ方の基準に、「道路交通法~条で起訴」と言えるかどうかというものがあります。当然、弁護士なら司法試験で刑法を勉強をしているので「刑法199条の殺人罪で起訴」ぐらいは言えて当然です。しかし、交通事故に詳しくない弁護士は道路交通法を知らず、条文を理解していないので詳しいことは言えません。司法試験には道路交通法は出題されないからです。

「センターラインオーバーはどういった罪で起訴されるのですか?」

この一言で、良い弁護士が見つかります。

また、弁護士でない人には、「道路では歩行者は左側通行ですか?右側ですか?」ぐらいは聞いてもいいでしょう。それで、担当相談員が道路交通法に詳しいかがわかります。行政書士ならばHPを活用している事が多く、その内容で専門性がわかると思います。

詳しくない人に相談をしても、良い知恵はもらえません。

より良い解決を望むのならば、より良い相談員に相談をするのが基本です。

なお、医学的知識が必要な後遺症について詳しい弁護士は少ないです。そういった時には、後遺障害は専門の行政書士、示談交渉は専門の弁護士といった専門家の使い分けが良いでしょう。

警察が人身事故にしたがらない理由

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交通事故が発生すると、その場で警察に電話をかける事になると思います。(交通事故報告義務)その後、警察官が到着しますが、当事者が軽症の場合は「人身事故にする場合は届け出てください」と言う場合があります。つまり、「現時点では人身事故にはせず物件事故として処理をする」という事を言います。
警察が人身事故に
極端な話では、警察官が被害者に対して「相手が悪いようにするから、人身事故にしなくてもよいか?」といってくる時すらあります。

人身事故の定義は、被害者が警察に診断書を提出する事です。つまり、軽微な人身損害が伴う事交通故であれば、被害者が警察に診断書を提出しなければ、交通事故が人身事故として処理されることは無いという事です。(関連URL→人身事故とは?

そして、大体事故から2週間くらいすると、警察官は被害者が持ってくる診断書の受け取りを拒否してきます。本来、警察には受理義務というものがあるのにもかかわらずです。
 
なぜそこまでして、警察は交通事故を人身事故にしたがらないのでしょうか?

警察が人身事故にする手続き

 
それは、手続きが面倒だからです。人身事故にする場合には、実況見分をしてきちんとした書類を作成しなければならない事になっているからです。その人身事故のために警察が作成する書類は次にあげるとおりです。

1、送致書
2、実況見分調書
3、被害者調書
4、参考人調書
5、被疑者調書
6、診断書

これは人身事故の月間の交通事故処理が何十件もある担当警察官にとってはかなりの手間と時間がかかるので、「できることなら人身事故は避けたい」と考えているのです。

この関連で一番多い交通事故相談は、「人身事故でなくては、自賠責保険の支払いは受けられないのか?」といった疑問です。 

人身事故と保険

心配は無用です。
 
警察が診断書を受け取らず人身事故への切り替えを拒否したという事実を人身事故証明書入手不能理由書に記載して、「この交通事故は事故証明書上で物件事故となっていますが本当は人身事故なのです」という説明を行うと自賠責が適用されることが有ります。

ただし、後遺症となる事が予想される場合には、人身事故への切り替えをお勧めいたしいます。

また、人身事故とすると加害者は処分されてしまうので、「慰謝料を10万円上乗せするから人身事故にしないでくれ」などと診断書を警察に届けないようにお願いをしてくる加害者もいるようです。

人身事故の被害者になったら

人身事故の被害者となったら、如何にして自らの損害を最小限にとどめるかを考えます。この損害というのは、金銭で補償されない被害者の時間や、痛みや精神的苦痛、過失事案では治療費や休業損害などと広く考えられます。

この損害を最小限にとどめるには、損害のすべてを金銭賠償していただくという事になります。これは交通事故の100%被害者(無過失)であっても常に考えておかなければなりません。常にというのは交通事故受傷直後からという意味です。なぜなら、時間が経つと立証が出来なくなり金銭賠償されないものがあるからです。

この損害の中には、交通事故の中では最も重要な問題の一つである後遺症というものがあります。後遺症は人身事故に関わる方全員、一度はそのシステムについて学んでおくべきことです。

被害者の人身事故のデメリット

ご参考までに、被害者にとってのデメリットは、人身事故のために必要となった時間と費用です。時間とは実況見分
なお、人身事故とするために必要な警察用の診断書料金やそれら交通費等の費用については、保険会社はその支払いを拒否するのが一般的です。

傷跡の後遺症は認定は交通事故後6ヶ月経ったらすぐにやる!

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交通事故で負った傷跡が後遺症に該当し等級が認定されると後遺障害賠償金が支払われます。
傷跡に対して後遺症認定の申請を行う時期は、創面癒着後6ヶ月となっているので、抜糸したときから6ヵ月後に残った傷跡で後遺症認定を申請することになります。

しかし、保険屋さんは「全てが終わってからまとめてやりましょう!その方が手間が省けます。」などと、もっともらしい事を言ってくる場合があります。 

ここで冷静になって考えます。

傷跡は、期間が経てば経つほど萎縮して小さく、色も薄くるのではないでしょうか。
5センチで409万円もらえるはずの慰謝料が、1ミリ萎縮して4.9センチになったばかりに93万円になってしまっては、その感情はどこにやればよいのでしょうか。

6ヶ月たってすぐ申請をしても、1年たって申請しても、後遺症認定の材料は申請時の傷跡の長さだけです。

6ヶ月経ったら、とりあえず傷跡に対する後遺症申請を行う!
 
わすれずに実行してください。

通知書戦略! 自賠責保険編

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ちょっと変わった通知書戦略?をご紹介します。

交通事故が人身事故の場合には、その被害者は自賠法16条に基づいて、被害者から保険会社に対して自賠責保険の請求ができます。これを被害者請求といいます。

そして、その自賠責保険が定められている自動車損害賠償保障法には、保険金等の支払が適正に行われるように、以下のようなことが定められています。

保険会社は保険金の請求がなされたときには以下のことを書面にて説明しなければならない。
(自賠法16条4-1)

1、支払基準の概要
2、保険金等の支払手続きの概要
3、指定紛争処理機関の概要

保険会社が保険金の支払をするときは以下のことを書面にて説明しなければならない。
(自賠法16条4-2)

1、事故年月日
2、傷害、後遺症、死亡による損害ごとの支払金額
3、後遺症の該当する等級及び当該判断の理由
4、重過失減額等を行った場合における減額割合及び当該判断の理由

保険会社は保険金を支払わないとしたときには以下のことを書面にて説明しなければならない。
(自賠法16条4-3)

1、交通事故の状況と概要
2、損害賠償責任がないと判断した場合はその判断理由
3、交通事故により損害が発生していないと判断した場合はその判断理由
4、悪意により免責と判断した場合はその理由

保険会社は上記の書面交付後にさらに説明を求められたときには30日以内に以下のことを書面にて説明しなければならない。
(自賠法16条の5-1)

1、交通事故状況の詳細
2、損害の細目及びその積算の詳細
3、後遺症等級の判断理由の詳細
4、重過失減額等を行った場合における減額割合の判断の理由の詳細
5、損害賠償責任がないと判断した場合はその判断理由の詳細
6、交通事故により損害が発生していないと判断した場合はその判断理由
7、悪意により免責と判断した場合はその理由の詳細

ここで大切なのは、最後の法16条の5-1「書面交付後さらに説明を求められた時の書面交付」です。

この書面には、それまでの書面の内容よりも詳細な説明がなされていなくてはなりません。そこで、必ず法16条の5-1に基づく詳細説明を求めます。詳細説明は「保険会社が説明する」と、条文に書いてあります。しかし、実際に回答をするのは調査事務所です。そして異議申し立ても調査事務所です。

そう、つまりこの詳細説明をもとにして異議申し立てをしてしまうのです。
相手の手の内が読めれば、それに沿う形で異議を申し立てれば、その効果は何倍にもなります。

たとえば、異議申し立ては書面で行います。どんな戦いも、相手の考えている事が明確な場合と不明確な場合では勝率が変わってくるのは当然です。是非、法16条5-1に基づく詳細説明戦略を実践してみてください。


:参考条文:

自動車損害賠償保障法(自賠法)

(書面の交付)

第十六条の四

2 保険会社は、保険金等の支払を行つたときは、遅滞なく、国土交通省令・内閣府令で定めるところにより、支払つた保険金等の金額、後遺症の該当する等   級、当該等級に該当すると判断した理由その他の保険金等の支払に関する重要な事項であつて国土交通省令・内閣府令で定めるものを記載した書面を前項に規定   する請求を行つた被保険者又は被害者に交付しなければならない。

3 保険会社は、第三条ただし書に規定する事項の証明があつたことその他の理由により保険金等を支払わないこととしたときは、遅滞なく、国土交通省令・内閣府令で定めるところにより、支払を行わないこととした理由を記載した書面を第一項に規定する請求を行つた被保険者又は被害者に交付しなければならない。

(書面による説明等)

第十六条の五

保険会社は、前条第二項又は第三項の規定により書面を交付した後において、被保険者又は被害者から、国土交通省令・内閣府令で定めるところにより、書面により、保険金等の支払に関する重要な事項(同条第二項の国土交通省令・内閣府令で定める事項を除く。)であつて国土交通省令・内閣府令で定めるもの又は同条第三項に規定する支払を行わないこととした理由の詳細であつて国土交通省令・内閣府令で定めるものについて説明を求められたときは、次項前段に規定する場合を除き、国土交通省令・内閣府令で定めるところにより、当該説明を求めた者に対し、書面により、当該説明を求められた事項を説明しなければならない。ただし、当該説明を求めた者の同意があるときは、書面以外の方法により説明することができる。

2 保険会社は、前項の規定により説明を求められた場合であつて第三者の権利利益を不当に害するおそれがあるときその他正当な理由があるときは、当該説明を求められた事項の全部又は一部について説明をしないことができる。この場合において、保険会社は、説明をしない旨及びその理由を記載した書面を当該説明を求めた者に交付しなければならない。

3 第一項の規定による説明又は前項の規定による書面の交付(次項において「説明等」という。)は、第一項の規定により説明を求められた日から起算して三十日以内にしなければならない。

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加害者の行政処分を調べて示談を有利に運ぶ方法

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交通事故が発生すると、ほとんどのケースで行政処分が行われます。

駐車違反をすると2点が加算されます。スピード違反では超過速度の度合いに従って点数が増えていきます。
これらが一定数累積すると免許停止、免許取消になります。
このような免許に関する処分を行政処分といいます。

交通事故の相手方がどのような行政処分がなされたかがわかれば、事故状況が把握でき、示談を有利に運ぶことが可能です。例えば、行政処分の内容が法14条4項違反ならセンターラインオーバーになり、その場合は被害者の過失はゼロになります。
また、過去にスピード違反で何度も処分を受けている事がわかると、「スピードを出している」と指摘する事が出来るので交渉を有利に運ぶことが可能です。

交通事故の調書等は刑事処分が終わるまで非公開になっていますが、この行政処分は絶対的な非公開ではありません。交通事故から3~4週間もすれば、取り寄せが可能です。

また、平成12年からは死亡事故の遺族、重度後遺症を負った被害者からの問い合わせには、加害者の行政処分について警察が応じるようになりました。しかし、この方法では、過去の取消や免停、前歴、累積点数について教えてもらえますが、累積点数がなぜなされたかについて、具体的な説明はなされません。

より詳細な行政処分の内容を知りたいときには、”個人情報”なので加害者から同意を得なければなりません。

ハーバード流示談テクニック

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アメリカの超有名大学、ハーバード大学には示談交渉研究所という示談交渉を研究する所(そのままですが)があります。示談交渉研究所の発表によると、示談交渉には次の4点が大切であるといいます。

1,人と問題を分離する

交通事故の示談交渉に限らずに、示談交渉を進めるときに一番大切だと思われます。つまり、感情的にならずに常にビジネスライクであるべきということです。代理人を立てるメリットのところでも、感情的にならないメリットは説明しています。また、「わびるということはもっとも元手のかからない、かつもっとも収益率の高い投資」ともいわれます。交通事故の当事者がこの意味をどう感じとるかは、、、その人次第です。
 

2.立場でなく利害に焦点をあわせる

相手に自分の意見を取り入れてもらいたい場合には、まずは自分の利害がなんであるかを説明します。そして、相手の主張に対しては、なぜそれを主張するのか根拠を求めます。交通事故の示談で金額提示がなされたときには必ず「その根拠はなんですか?書面で説明してください」と金額に対しての根拠の説明を求めます。それが不合理であれば、その部分を突いて示談交渉を進めていきます。

その上で、「自分の立場上そのまま主張を突っぱねていいものか?」自問自答します。例えば、タクシー代を請求するにしても、治療をしたいからなのか、楽をしたいからなのか、被害者だから当然? と考えているのか。ここでは、本来の利害に焦点をあわせることが必要です。利益の為の譲歩も戦術のひとつです。
 

3.行動について決定する前に多くの可能性を考え出す

交通事故の示談交渉の前にブレーンストーミングをします。A案、B案、C案・・・・・・を用意して、臨機応変柔軟性に富んだ作戦を立てます。例えば、被害者側の試算が休業損害100万円、治療費100万円、慰謝料50万円だとします。しかし、被害者が無職ゆえに加害者は休業損害を認めようとしません。そんな時は、「じゃあ休業損害は泣いてやる。だから慰謝料を増やせ」といった事を言うのです。その結果、休業損害0円、治療費100万円、慰謝料80万円となったりします。(比較的、慰謝料には柔軟性があるので)

もし、相手の主張を突っぱねて裁判になり、休業損害が認められずに、慰謝料も50万円のままになるよりは、その他の多くの可能性を見出しておき、それに従うほうが得策といえます。実際に裁判では、「後遺症は認められるが、労働能力の低下は認められず逸利益は認めがたい。しかし、収入を維持するためには仕事上相当な努力が必要とされる。よって後遺症慰謝料の上乗せで調整する」ということがあります。
 

4.結果はあくまで客観的基準によるべきことを強調する

示談交渉では主張をむき出しにせずに客観的な基準の下に合理的な判断が必要です。また、相手の脅しには耳を傾けずに、合理的な意見にのみ耳を傾けます。交通事故の紛争は最終的には全て裁判です。裁判では客観的な基準で判断がなされます。

示談交渉の具体的な方法として、過去の判例を持ち出して「裁判所の判断ではこうなっています。あなたの意見は通りません」といったり、交通事故紛争処理センターの裁定集をもちだして「賠償金はこのようになっています」と説明し、それが客観的基準のもとに正当に判断されたものであることを強調します

これらの戦術を合わせれば、戦略となります。

加害者側が早い段階で示談を迫ってくる本当の理由

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交通事故が発生した時に保険会社(損保会社)がでてきた場合、被害者は「全てきちんとしてくれる」などというのは幻想です。

保険会社は営利企業です。ボランティア団体ではありません。
保険金の支払を抑えれば、抑えた分だけ利益が出ることになります。

「保険金=損失」このことを念頭に置いてください。

たまに「まだ治療は終わっていませんが、親身な担当者に頼まれたから示談をしました」と聞くときがあります。しかし、本当に親身な担当者なら治療の終わっていない段階で示談などしないでしょう。なぜなら、本来、示談とは損害が確定した時点でするもので、治療の終わっていない段階での示談は考えられません。(後遺障害となる症状固定は別問題です)

理由1
問題が全て片付け終わっていないのに示談をした場合の金額よりも、最後の最後に示談をしたほうがずっと大きな金額になります。例えば、後遺症と判断される前に示談を成立させてしまう事です。示談後に損害が発生しても原則として損害金の請求はできません。だからこそ、保険会社は早期に示談を迫ります。

理由2
また、加害者が刑事処分をされそうな場合には、示談の有無がその量刑にも関わってくるので慎重にならざるを得ません。示談成立で加害者としての責任を果たしているとみられと、量刑が軽くなる傾向があります。

理由3
保険会社の担当者は、支払い保険金を抑える事はもちろんですが、月に何件示談を成立させたかといった事も業務成績として評価されます。となると、1件の交通事故に長期間かける事はできないので、示談成立を急ぐ事になります。

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後遺症の場合には介護費の取り扱いはどうなるの?

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後遺症などによって介護が必要になった場合には、その介護費を請求することができます。金額は職業付添人の場合は実費、親族の場合は一日につき6500円から8500円となります。

しかし、その介護の程度によって金額が増減されるのが一般的で、一律いくらといったように金額を決めるのは難しいです。実務では後遺症の等級、内容によって決められます。

下記が裁判所に認められた事例です

両腕を失った(1級3号)49歳男性の介護に一日1万円を認めたもの。

1級3号の74歳女性に職業付添い人に支払っている実費金額を基準に基準に年間457万円を12年間認めたもの。

1級の6歳の女性の介護に同人の父親が67歳になるまでの28年間は近親者日額として6000円を、それ以降は職業的付添人とリハビリ代を含めて日額一万円を76年間認めたもの。

67歳の24時間介護が必要な場合に一日12000円を15年間認めたもの。

上記の例を見ると期間については、ややバラツキがあるのがわかります。
介護の有する期間を計算するときは、厚生労働省の簡易生命表を使用して算定するのが原則ですが、例えば植物状態の場合は生存可能年数が極端に短いことから期間を限定するといった例もみられます。

7歳の男児につき40歳までの生存期間としたもの。

しかし、実務では年齢、症状、医療の発達、医療条件、医師の熱意などさまざまな要因によって生存期間が大きく変わることから、統計資料が不完全なため通常と同じく平均余命を使用することが多いです。

こういったことから、一時金ではなく定期金による介護費用の支払いを認めた例もあります。

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「付添看護費」としてプロまたは親族の費用を請求できるか?

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付添看護が必要な場合には、その費用が認められます。
入院の場合で職業的付添人は実費、近親者の場合は一日あたり5000円から7000円が認められます。(原則一人) 通院の場合では一日あたり3000円から4000円が認められます。

しかし、付添看護費は無制限に認めれれるのではなく、認められるのは付添いの必要性がある場合だけです。具体的には、医師の指示や交通事故での受傷の程度です。また、入院の時は完全看護病院の場合、否定されることがあります。

具体的には、12歳以下の幼児には医師の指示がなくても付添看護が認められ、任意保険会社との示談交渉では日額2050円となるのが実情です。

なお、被害者が幼児の場合、プロの職業的付添費用のほかに母親の付添費を重ねて認めた地裁判例もあります。

また、後遺症患者への将来的看護の必要費についてはコチラ

注意:付添看護の費用を賠償金とするためには、原則として医師の証明書が必要です。通常は診療明細書にかかれます。

Categories: 医療関係費

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給与所得者・会社員の休業損害の算定方法は?

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□収入の算定基準□

勤務先より休業損害証明書を発行して頂く事で証明します。
休業損害の日額は過去3ヶ月の税引前の平均給与を90日で割った数字となります。基本給与と付加給与を足した金額です。

休業損害証明書には、前年度の源泉徴収票を添付しなければなりません。これは、前年度の源泉徴収票の収入金額を確認する事によって、休業損害証明書に記載されている給与金額の信憑性を高めるためです。

ただし、休業損害証明書や源泉徴収票に信憑性がない場合には、公的証明書である納税証明書や課税証明書を求められる場合があります。また、勤務先自体に疑いをもたれた場合には、勤務先に対してリサーチという調査員が派遣されます。

さらに、賞与ボーナスなどの減額があった場合にも、それが交通事故が原因であれば休業損害として請求が可能です。

□休業期間□

休業損害証明書を元に実際に休業し減収があった日数が休業期間となります。

しかし、全てが休業損害証明書通りになる事はありません。
被害者の受傷の程度や物損状況、通院歴などを全て総合的に考えて、妥当と思われる休業期間が認定されます。

医師の診断書などが必要にケースもありますが、任意保険会社が被害者に対して休業損害の打ち切りを伝えてきた場合には、大幅な休業期間の延長は難しいのは実情です。

休業期間は、正当な入院の場合では100%の損害として認められますが、通院の場合には通院の為の遅刻や早退となる場合があります。

また、休業中に有給休暇をした場合にも休業期間に変化はなく、そのまま休業損害の対象となります。これは、実際に賃金は減らないものも、健常な時に使える有給日数が減るので損害と考えます。

さらに、後遺症が認定された後は別に処理します。

Categories: 休業損害

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外国人の場合の入通院慰謝料はどうなるのか?

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交通事故で被害者が外国人の場合、
日本人と比べて入通院慰謝料額に違いはあるのでしょうか。

実務では、外国人が被害者の場合には、損害賠償額に差が出る場合があります。
なぜなら、本国の物価水準と日本の物価水準とがあまりにも違えば、その調整が必要になると考えられているからです。

しかし、この入通院慰謝料については、日本人と同じように算定するのが公平と考えられていて、多くの裁判例でもそのようになっています。

ちなみに、交通事故の3大慰謝料のうち残りの二つである後遺症慰謝料、死亡慰謝料には、外国人であるが為の違いが出てきます。

Categories: 慰謝料

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後遺障害と認定されない非該当の後遺症が残った場合の慰謝料は?

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交通事故により、後遺症をおった場合には、それが後遺障害の認定基準に合致すれば、等級に応じての金額が慰謝料として支払われますが、その等級に該当しない程度の障害が残った場合はどうなるのでしょうか。

例えば、半盲は後遺障害と認定されますが、4分の1盲は後遺障害等級に該当しません。
ですから、基本的には「後遺障害に対する慰謝料」という形で、慰謝料が算定されることはありません。

しかし、その被害者が運転手だとしたら、4分の1盲という後遺症は、生活に与える影響が多大なものになります。ですから、後遺障害の等級に該当しなくてもその後遺症がの程度、内容、被害者の立場等を総合勘案して慰謝料を認めるといった事も行われます。

ただし、保険会社に対して、後遺障害等級に該当しない程度の後遺症の慰謝料を請求するには、かなりのテクニックが必要です。

後遺症が残ったが慰謝料はどうなるの?

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後遺症が残った場合には、その後遺障害の等級に対して入通院慰謝料(傷害慰謝料)とは別に別途慰謝料が算定されます。しかし、等級をとらなければ、後遺症に対する慰謝料は絶望的とお考えください。

詳しくは後遺障害のところで説明していますが、後遺障害と認定された日(症状固定日)を境にして通院慰謝料と、後遺障害慰謝料が別々に認められます

つまり、入通院慰謝料と後遺障害慰謝料は別途独立して算定し、加害者が支払ったり、被害者が受け取ったりするものということです。交通事故の賠償金はこの後遺障害によるところが大半で、後遺障害の等級を取る事が、賠償金を多く得る道への近道です。

Categories: 慰謝料

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脳脊髄液減少症の治療、健康保険使用不可

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たしかに、脳脊髄液減少症でブラットパッチを行っても治癒に至らないケースは多いです。
交通事故などの後遺症で脳脊髄液が漏出する「脳脊髄液減少症」について、赤嶺政賢衆議院議員(共産党)が提出した質問主意書に対し、政府はこのほど、「同症の診断・治療法はいまだに確立されていない」として、一部の研究者から治療効果が指摘されている「ブラッドパッチ(硬膜外自家血入)治療法などの保険適用や患者の実態調査は困難である」などとする答弁書を示した。
・・・、だとすれば、延命が見込めないがん治療には健保を使用できないということになります。
<CB>

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交通事故後の自殺

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交通事故の受傷が原因で、その被害者が自殺してしまう場合があります。そういったときに加害者に対する死亡損害の請求ができるのかといった問題があります。

この問題を解決するためには、以下の点を精査する必要があります。

1.交通事故と自殺の因果関係の有無

A.交通事故と抑うつ状態との因果関係
交通事故と自殺の因果関係が認められるためには、傷害の程度が普通の人でも我慢できずに自殺をしてしまう可能性がある場合を除き、自殺にいたる原因である「うつ病」や「抗うつ状態」である必要があります。

そして、交通事故と自殺の因果関係が認められなくてはなりません。その程度は、自殺の原因の全てに事故との因果関係がなくても、交通事故での受傷が自殺の一要因になっていれば因果関係を認めます。

さらに、この場合では、自殺者の受傷の程度はあまり問題になりません。なぜなら、むち打ちや肋骨骨折での自殺にも因果関係が認められているからです。

B.抑うつ状態と自殺との因果関係
精神医学で抑うつ状態であると、自殺する可能性が高くなることが常識となっています。なので、裁判上でも「抑うつ状態=自殺」という因果関係は認められています。

2.心因的要因に基づく素因減額の有無・程度

通常は交通事故で被害者が自殺することはありません。しかし、被害者が自殺に至るのは、被害者の交通事故以前のうつや精神分裂症があればもちろん、そうでなくても普通の人よりは被害妄想、精神不安定があったと考えられます。

そういったことから、自殺については心因的要因による減額が行われます。受傷の程度、後遺症の有無程度、精神疾患の有無、うつ状態を引き起こす交通事故以外の原因等が考慮され、8割前後の減額率が決まります

下記にて裁判例をあげます。

1.被害者が脆弱な性格であったために、治療開始直後に自殺をした。
治療を続けていれば軽快の可能性もあった。
減額率80%

2.慢性化した自覚症状によって、執拗にこだわる被害者の性格などの心的要因が自殺を招いた。
減額率50%

3.被害者が他人に迷惑をかけるのを極度に気にする神経質な性格などの心因的要因が極めて大である。
減額率80%

減額率80%というのは、死亡損害の80%が減額され20%しか支払われないということです。

Categories: 減額要因

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人身事故の賠償金について

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交通事故が起きた場合には加害者は3つの責任を負うことになります。それは民事、刑事、行政上の3つの責任です。

民事の責任とは、被害者に対する金銭的な損害賠償責任です。
刑事の責任とは、刑法208条の2危険運転致死傷罪などです。
行政の責任とは、運転免許証の停止や取消しです。

ここでは、民事上の責任としての人身事故の賠償金について少し掘り下げます。

交通事故の被害者とその家族には、交通事故によってさまざま被害が生じます。それを加害者は、正当に賠償しなければなりません。

その賠償の内訳は、大きく分けると3種類あります。

・積極損害・・・現に支出しまたは支出しなければならない損害。治療費、交通費など
・消極損害・・・被害者が生存、健康であれば受けられたであろうと予想される将来の利益の事。得べかりし利益、逸失利益といいます。休業損害など
・慰謝料・・・被害者の被った精神的損害に対する賠償。入通院慰謝料(傷害慰謝料)、後遺症慰謝料など

人身事故賠償金のフロー

交通事故の損害賠償金の算定には、この請求項目も大切ですが、賠償金額、請求者、賠償責任者、さらには過失割合や支払方法など、さまざまな要因が複雑に絡み合っています。基本となる賠償金算定基準すら3種類あります。

算定方法を間違えれば加害者、被害者のどちらかが損をし、どちらかが得をすることになります。そんなことがおきないように、正確に賠償金を算定する必要があります。

とくに、被害者にとって示談相手が任意保険会社などのプロの場合は、相手が「○○さん、休業損害を請求し忘れてますよ」とか「この金額は、相場よりかなり少ないですよ」と言ってくれる事はありません。逆に加害者からすれば被害者に対して「これは損害として算定することはできません」と、はっきり主張しなければなりません。

示談書にサインをしてしまったら、絶対に後戻りは出来きません。 だとすれば、示談において正確な賠償金算定技術が必要になるのは、いうまでもありません。

基本的な人身賠償金の計算方法

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基本的な人身事故の人身賠償金の計算式について簡単に説明します。

積極損害消極損害慰謝料)×{(100-過失割合)/100}=全損害賠償額

積極損害・・・現に支出しまたは支出しなければならない損害。<治療費、交通費など>

消極損害・・・被害者が生存、健康であれば受けられたであろうと予想されます将来の利益。得べかりし利益、逸失利益ともいいます。<休業損害など>

慰謝料・・・被害者の被った精神的損害に対する賠償。<入院通院・傷害慰謝料、後遺症慰謝料など>

過失割合・・・被害者、加害者の損害の公平な分担を図るためにある制度です。被害者にも、多少の落ち度がある場合に全賠償金の過失分相当が減額されます。ただし、自賠責での解決の場合は、過失減額がされません。