交通事故の実況見分・刑事記録を調べて示談を有利にする

[記事公開日]2010/11/22
[最終更新日]
自動車事故戦略サポート

交通事故が発生すると、法律に基づき警察に届け出なければなりません。これに怠ると3ヶ月以下の懲役又は50万円以下の罰金に科せられます。そして、警察に届け出ると、交通事故が人身事故となった場合に警察官は実況見分を行います。(ただし、実況見分調書は人身事故の場合にのみ作成されるわけではなく、物損事故でも一定の条件下で作成されます。)

この実況見分は警察官が作成する事から、実務では客観的で正確であるといわれています。そこで、この実況見分を使って民事における示談を有利に運んでしまうことが出来ます。
 
しかし、この実況見分のその入手方法は色々な制約や決まり事があるので一応ここで紹介します。

まず、一番簡単で確実なのは、刑事訴訟法53条に基づき刑事記録として閲覧・謄写をすることです。刑事記録として閲覧・謄写が出来るときは、交通事故当事者の調書も見る事が出来るので、当事者のより詳しい言い分を知る事が出来ます。この場合は、その交通事故の刑事裁判で使用された全ての書類が所轄の検察庁で公開されています。但し、罰金刑のときは、保存期間が3年と短いので注意が必要です。(懲役刑は5年)
 
しかし、上記の方法は加害者が不起訴や裁判中の時は利用する事が出来ません。

そこで利用するのが、民事訴訟法226条です。これは、その交通事故に関する損害賠償請求が調停や裁判で行われている時に、裁判所からそれらの刑事記録を取り寄せてもらう事ができる制度です。

ただ、相手が不起訴のときは、実況見分調書のみしかありません。刑事記録として当事者の言い分を知ることはできません。
 

警察官の作成する実況見分書が公正で正しいとは思いません。
明らかにおかしいものが散見しています。しかし、実務では「警察官の作成した書類は正しいもの」との前提から物事が進んでいきます。仮にこれを否定するならば、自らが交通事故解析調査をし、否定しうるだけの根拠を示さなければなりません。これは非常に難しく裁判で争う必要があります。


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2 コメント on “交通事故の実況見分・刑事記録を調べて示談を有利にする

  1.  被害者なのに、加害者扱いです。
     車で出かけた際、T字路の左脇で、男性が自身の犬を、カメラで撮影。左折できそうにないため、右側に寄せて、クラクションを短く1度鳴らしました。すると男性が右斜め前に近づき、何かを言っているようだったので、右側のサイドガラスを半分開け、「危ないんですけど…。」と伝えると、フロントガラスの右の黒いフレームを1・2回右手で叩かれました。危険を感じたので、サイドガラスを閉めました。それでも叩いてくるので、左に大きくハンドルを切り、前方を確認しながらはじめはゆっくり発進。まだ、右側後部座席のサイドガラスを叩き続けるので、左折して、その場を離れました。
     相手の男性が犬を散歩されていたことを考えると、近所の方に違いないと思ったので、今後のことを考え、警察署へ行って相談。車についた手の痕は警察官に確認していただきましたが、「車に傷がないので、被害届は出せない。その代わり、パトロールを強化する」ということで連絡先を伝え帰りました。
     3日後、警察から連絡があり、相手の方が「人身事故だ」「手を怪我した」と連絡してきたと知らされました。
     叩かれる被害を受けているのに、私が加害者になっています。
     今後実況見分があるのと、目撃情報がないか看板を置くことは、警察に伺いました。この先どのように対応していくとよろしいでしょうか?

    1. 運転手として特別何かしらの手段を講じる必要はないと思われます。警察と検察の判断に委ねていれば問題ないと思われます。あくまでも車両を叩いていただけであれば運転手が加害者とは成り得ないと思われます(車両をつかむなどがあれば別ですが)

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