目次
□収入の算定基準□
役員報酬は、その”地位”に対して支払われる報酬と考えられています。会社の利益配当部分と会社役員の実労に対して支払われる部分とに分かれているのが通常です。
そして、その実労に対して支払われる報酬で、なおかつ報酬の減額がされた場合にのみ休業損害として算定されます。
ここで問題となるのが、休業をしたのにもかかわらず報酬が全額支払われた場合ですが、その場合には会社が加害者に対して求償をすることになります。この辺は企業損害と絡んでくるので非常に難しい請求となります。
□休業期間□
実際に休業し減収があった日数となりますが、これは例えば被害者がなんとなく休むことを防止する為、医師の診断書などが必要にケースがあります。
そして、正当な入院の場合は100%の損害が認められますが、通院の場合には通院のための遅刻や早退分が休業損害とされる場合があります。
なお、役員報酬の休業損害を請求するためには、実際に減額が承認されたのを証明するために、取締役会の議事録等が必要になります。そして、法人とはいっても社員が2人だけという会社の場合には、リサーチという調査員が派遣される場合があります。
総じて役員報酬の休業損害の請求は簡単にはいきません。
私が交通事故の被害者ですか。2.3人の会社を経営しています。役員報酬の休業損害は今の半額になります、それ以上請求も出来ませんか?
事故によって実際に発生した休業損害が、賠償の対象となり、請求が行えることになります。それ以上の真意はわかりかねますが、例えば他にという意味であれば慰謝料などの請求は可能です。
役員報酬の休業損害ですが、役員報酬は役員会において決定するように定款の
中に記載しています。
役員報酬は定期同額給与として決算しています。
役員会を行い、通院期間は欠勤とし報酬は支払わないとし、議事録を提出すれば休業損害となるのでしょうか。
「役員会を行い、通院期間は欠勤とし報酬は支払わないとし、議事録を提出」これが請求できる最低限の条件で、これだけで休業損害が認定されるというものではありません。議事録の提出後は厳しい交渉が待っています。