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全塗装について

[記事公開日]2009/02/10
[最終更新日]

交通事故で全塗装が必要になるか、又は板金でなくパネル交換が必要になるかの判断として争われるケースがあります。

被害者にとっては、きれいに直してもらいたいところですが、現実はそうではなく、そのほとんどが部分塗装でしか認められません。

認められた例は下記のとおりです。

1.特殊な塗装技術を施してあるために、破損部分のみの吹付けでは他の部分との違いがはっきりと明白にわかって美観を損ねる場合

2.自動車自体が高価で、その高価な理由が美観、つまり外装にある場合

3.再塗装の範囲が広く、全塗装しても大して費用に差が無い場合

4.交通事故によりバッテリー液が飛び散った場合に、それが理由で下地の腐食を防ぐために全塗装を認めたもの。(ポルシェで飛び散った箇所が判明しなかった)

5.フロントフェンダーを塗装するよりも、交換するほうが安上がりで脱着による機能上の異常も起きないという事で認めたもの。

1や2についてですが、購入後2年経過のキャデラックの部分塗装で光沢の差異がでても部分塗装でしか認めなかったもの(東京地裁:平成7年2月14日判決)、ベンツについて外観的価値は、その威厳の保持という理由では全塗装を認めないとしたもの(神戸地裁:平成2年1月6日判決)があります。

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8 thoughts on “全塗装について

  1. マット加工しているラッピング車ベンツのCLに乗っていますが、
    駐車場内にて停止中に右前にバックでつっこまれたのですが、
    保険会社は、弁護士を前に部分のみの支払いしかしないと言われますが日に焼けており色が合うとは思われません車屋も同じ意見で
    代車についても、現段階では実費になっています。
    車自体が、金融物と云うこともありが、名義人と自分の氏名が違うことを理由にされたりなにかと修理に移ってもらえないのが実情です。ですが自分も今回事故相手と同じ東京日動で、任意保険を支払っています。これについてはあまりにも矛盾しており、
    納得がいかないのです。ラッピングについてはどうなるのでしょうか

    1. 原則で言えばラッピング車両でも、損傷部分(おそらくパーツ単位)での交換と考えることになります。

  2. 去年末自分が止まっていた所後ろから追突されてリアバンパーが破損しました。自分の車は全塗装車で全て手で噴いて貰った特殊なものです。相手先の保険会社に確認を取ったところムラが出ても部分塗装しか認めないと言われました。全塗装会社に連絡しても全塗装し直すしか綺麗には仕上がらないと言われました。雑誌やネットにも取り上げてもらったことのある車なのでそれは困ると相手先の保険会社に相談したのですが聞いてもらえませんでした。この場合やはりムラが出ても部分塗装で終わってしまうのでしょうか?

    1. 交通事故では原則として部分塗装です。今回の場合では、例外として記事中にある「特殊な塗装技術を施してあるために、破損部分のみの吹付けでは他の部分との違いがはっきりと明白にわかって美観を損ねる場合」に該当するかどうかですが、かりに当てはまるとしても、話し合いのみで全塗装を認めさせるのは困難と思われます。第三者を交えて話し合いを行ったほうがよいかもしれません。

  3. 昨日、駐車場に停めていた自分の車にぶつけられました。破損箇所は右後ろフェンダーのみです。車種はVW tipe 1 でヴィンテージ加工しています。破損箇所のみの板金塗装のみでは全体の統一感が著しく損なわれ間抜けな車に仕上がってしまうので全塗装を要求したいです。もともと古い車が好きで新しく付け替えたパーツもようやく馴染んできたところだったので全塗装でも納得いかないのですがこちらの要求は通らないのでしょうか?

    1. 全塗装の要求は通らないです。

      今回の主張を押し通には裁判をしなければ保険会社から満足な補償が受けられることはありません。

      塗装もそれなにり古さを出すことも腕次第では可能です。
      腕のある工場に修理をお願いしてください。

  4. 昨日、駐車場に車両同士の事故にあいました。私の止めていた車(新車購入から3ヶ月のセレナ、車両価格約280万)に相手方の車がバックで接触し、私の車の側面(前扉から車両後方まで)をこすりました。過失は相手方が10と認めています。車体に凹みは少ないのですが、傷の範囲が広いため、どのように修理してもらえるかわかりませんが、出来れば交換してもらいたいものです。実際、どのくらいの修理が保険会社に認めてもらえるのでしょうか?また、評価損による賠償は請求できるものでしょうか?

    1. 板金塗装で治せる場合は鈑金塗装の修理となります。鈑金塗装よりも交換の方が安価な場合は交換となります。ただ、一般的に新車で傷の範囲が広いと板金塗装を行っても綺麗にに治る場合が多いです。どちらも工場が保険会社のアジャスターと上手に交渉ができるか、また技術力はあるかその力量によっても結果は変わってきます。

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