車の全損について

[記事公開日]2009/03/10
[最終更新日]
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交通事故で車両を修理する時に、
1.修理価格が時価を上回る場合
2.修理不可能な場合
には「全損」となり車両の時価相当額で賠償金の算定が行われます。つまり、修理代は出ません。

なぜ、修理可能でも時価相当額までしか支払われないのかは、専門的なお話になってしまいますが、簡単に言えば、「損害賠償は、金銭による賠償原則による現状回復が原則」なので、「対象物の時価をお金で支払えばそれで終わり」と法的にきまっているのです。加害者にそれ以上の責任も無く、また被害者にはそれを請求できる権利もありません。

さて、その全損の価格ですが、自動車価格月報(レッドブック)や中古車価格ガイドブック(イエローブック)や建設車両・特殊車両標準価格表などを参考にして、使用状況を加味し算出します。つまり、車両の市場価格である時価が車両の損害金となりいます。定率法や定額法といった方法も考えられますが、最高裁判所では、これらは妥当でないと判断しています。

そして、算出した額からスクラップ代を足したり引いたりして最終的な額を出します。足すとは廃車に費用がかかる場合で、引くとはまだ残存価値(鉄材代など)がある場合にその価値を差し引くことです。

最近では、この全損額に買換え諸費用をプラスする傾向が出始めています。その場合には、きちんとした根拠付けを行い請求をします。例えば、「裁判では車両価格のみならず諸費用を含めた額を損害額とする」と明示している点などです。


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26 thoughts on “車の全損について

  1. はじめまして。質問させてください。飲食店から道路に出ようと停止中に後ろの車がアクセルとブレーキを踏み間違い、道路に突き出されました。その際に反対側の道路との縁石のようなもので止まり、大きなケガはありませんでしたが、首の違和感腰の痛みで通院をはじめるところです。ただ車は廃車ということになりました。ただ車が古かったため価値がほぼないのように言われま
    した。その場合相手の保険会社に車が必要なので本体価格1部を支払ってほしいとしていけるのでしょうか?それとも人身事故として処理を進め慰謝料という形でしか取っていけないのでしょうか?

    1. 価値はほぼ無いということであっても、廃車となった場合はいくらかの損害賠償金が支払われます。具体的には新車価格の1割の請求や10万円の請求というのが多くなってます。また本件では人身事故の慰謝料はあくまでも人損に対する賠償であって物損とは別の賠償金というお考えがよろしいかと思います。

      1. お返事ありがとうございます。新車価格の1割は支払われるくらいなんですね。人身事故のことも調べてみました。
        とにかく体のこともあり通院しようと思います。

        1. そうですね。全損時の賠償金は新車価格の1割もしくは10万円というのが実務での”相場”となっています。よろしくおねがいします。

  2. 先日事故を起こしました。10対0で私は加害者です。修理代が時価より高く、全損になると言われました。特約には入っていて、修理代と時価との差額が40万程度と言われたのですが、支払うのは時価額でよいのでしょうか?それとも修理代と時価の差額40万支払うわなくてはならないのでしょうか?

    1. 賠償金上、その40万円を支払う必要はございません。ただ、対物超過の特約にご加入されている場合は、その金額の範囲で相手に時価を超える賠償金が支払れる事があります。いずれにしても保険に加入されて、その保険で賠償金を支払う場合は、賠償金の支払いは保険会社に任せるのが一般的です。

  3. 質問させていただきます。
    先日、じこにあいました。右直の事故です。
    私が直進で、過失割合はおそらく8対2か、9対1かなと。
    で、私の車の時価格が18万で、修理費は50万以上かかるようです。
    私は車が無いと仕事に行けない環境なんで、絶対必要なんですが、どう考えても18万じゃ車は買えないです。車検も残ってますし、いろいろメンテナンスもしたばかりです。
    こういう場合は超過特約がなければ、絶対に修理費は過失分だけでも支払ってもらえないものなのでしょうか?
    お願いいたします。

    1. 小林様 一般論として時価額×過失割合以上の支払いはできないことになっていますが、行ったばかりのメンテナンス費用や車検の事なども交渉の余地はあろうかと思われます。もし、全損の判断をされているのでしたら、事故車両と同車種の中古車市場価格を調べてそれより安いのであれば反論材料としてみてください。

  4. 現在、全損による車買い替えの諸費用について交渉中です。
    相手側保険会社より初回提示をもらきましたが、実際にかかる予定の金額より低い額でした。(個々の項目に対して社内規定があるとの事)
    この場合、実際かかる予定の金額をこちらから提示すれば交渉は可能でしょうか?

    1. ジャック様 同じ程度の車を買う場合において、実際にかかる費用について見積もりを出して提示してみる、もしくは個別にかかる費用をきちんと算出して個別に交渉してみる手もよいかもしれません。

      1. 代替車両を購入した時の「注文書」で諸経費を提示したところ、重量税・自賠責保険以外全額請求する事が出来ました。

  5. ジャック様 中古車雑誌などで同車種・同年式・同じくらいの走行距離である販売価格の平均を算出し交渉の材料とする方法があります。

    1. 同程度の中古車市場価格の平均額を調べて提示したところ、初回提示額から大幅なアップが出来ました。

      1. ジャック様 ご報告ありがとうございます。お役に立てたようでなによりです。

  6. 全損事故の被害にあい車の時価が11万、実際の修理費用は33万でした、買い替えの諸経費を換算し保険屋から提示された金額が20万MAXとの事。何とか修理費用額を貰える方法はないのですか?

    1. 修理費用を何とかもらえることはできません。時価相当額を挙げる事が出来れば、結果的に33万円となる可能性はありますが、原状回復できる範囲でのみ賠償金は認められます。

  7. 先日、母親の車が事故にあい、双方の保険会社により過失割合等で協議中であります。
    相手方の車はかなり年数の経過した軽自動車で時価全損でないものの車両時価額の約80%もの金額の修理費用がかかるようでした。
    賠償の原則は時価額であるはず(民法709条)ですが、時価全損でないと修理費そのもの(新価:取り替え部品は全て新品なので)を土俵に上げて双方賠償しなければならないのでしょうか?

    1. 実務上では修理金額そのものを土俵にする事になります。もちろん、民法の原則は原状回復ですが、双方賠償も原則であり、保険を使う以上は賠償額がいくらであったとしても関係ないとおもいます。

  8. 法人のタクシー会社ですが、昨年10月末の事故から4か月目に入っていまだに明確な保険会社からの提示がありません。
    したがって修理会社にも車両の修理に取り掛かれない状態で当方としても気が気でなりません。
    車両の修理見積もりについては、全損評価にて1か月後(11月末)にfaxで送信されてきました。(当方からの再三の進捗状況の問い合わせにより)
    物損事故の提示については、ある程度了承しタクシー車両である為、代替え車両には様々な装備(料金メーター・無線機器・ETC・ドライブレコーダーなど)が必要になり昨年の12月当初に車両と合わせて別途請求としております
    (基本過失 2(当方)対8(相手側)から修正要素も申し出ている。)
    当方の乗務員は10日ほど事故の障害(診断2週間)により欠勤としております
    事故から4か月目に入り相手側(保険会社)から何ら物損及び休車損害について提示がなく、やむなく当方から休車損害についての提示を求めたところ、2週間×8,000円の提示をしてきたものです。
    1度ならず2度まで当方からの再三の提示を求めた結果が2週間×8,000円
    それ以上は実際の稼働率と営収を提示した後、と言うことでした。
    法外な請求をするつもりはないのですが、あまりにも対応が酷いのではないでしょうか?

    1. 細かく言えば、提示を待つのではなくこちらから立証しつつ具体的に請求する必要があります。ただ、損保会社の対応としては問題があるかもしれません。

      ここは原則通り、損害の立証は自らからの責任において行い請求してみてはいかがでしょうか。

  9. 先日、自宅の駐車場に停めていた車にぶつかってきた車がありました
    自宅に置いていた車は売るために、お客様にたのまれ買い付けして色々お金をかけて売買契約した車でした
    引き渡し前日に事故にあい、キャンセルされました
    私はインターネット販売している車屋の社員です
    そのため在庫を抱える訳にもいかず利益どころか30万も安くオークションで売るはめになりました

    相手の保険屋さんは修理代を支払い示談して下さいときました
    しかし相手は謝りにもくるわけでもなく保険屋に任せてるからと
    知らんぷりなので示談する気にもならず示談していません

    結局、会社で買った車なので赤字になった30万を
    自腹で会社に支払いました

    相手に売買契約したあとに買いつけお金をかけて直した車なので
    30万の赤字の差額を請求出来ないのでしょうか?

    1. 賠償金額はその車の価値です。
      オークションで売った差額が30万円とのことですが、
      この差額を請求するという考え方にはなりません。

      「車をもとの状態に戻したときの費用」が賠償金の対象となります。
      つまり、修理代金でもって賠償という考え方となると思われます。

  10. こちら直進相手対向右折で交差点での事故せ8対2でこちらが2悪くなりました。こちらの車の修理代金が40万近くかかります。ですがH7年と言う事で12万円と損保ジャパンに言われ困りました。
    この車は友達の母の形見分けで陸送やエンジン載せ買えなどお金をかけた大事な車でした。損保ジャパンは12万円の2割引いた分しか支払う気は無いと言いますがどうしたら良いのでしょうか?

    1. 損害保険においての基本では車の時価額というものがあり、全損認定額以上の金額はでないことになっています。
      年式が古ければ全損の金額が安くなってしまいます。その上で修理するかどうかは本人の自由ですが、
      もし、唯一の代わりのない車でありそういった特殊な事情があれば、多少の交渉には応じてくれるとは思います。

  11. いろいろと拝見させていただき、勉強になりました。

    信号停止中、2台玉突き事故に遭いました。真ん中に挟まれていたため、前の車に追突しましたが、車間距離を15メートル程とっていたことと加害者のブレーキ痕がないということで100%加害者側が負担すると言われました。

    後日私の車両について話を聞いたところ、全損で修理額が90万近いため時価での支払いで63万程度(まだ確定ではない)だということでした。

    まだローンが30万近くあり、修理にせよ買い替えにせよかなりの負担になるのですが、交渉次第でその部分を加味してもらえるのでしょうか。

    1. 全損時には、被害車両の車両価値相当が賠償金となります。ローン残高は関係ありません。車両価値とは時価額の事で、車両の状態や走行距離によって変わります。つまり、ある程度の幅があるという事です。この幅の範囲で交渉を行うことは十分可能です。
      一般的に保険会社が一番最初に提示した時価金額よりは、交渉によって少し上げる事が可能です。

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