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元請業者は下請業者の人身事故の責任を負う?

[記事公開日]2010/12/13
[最終更新日]

交通事故の運転者が会社の従業員であった場合には、その会社(使用者)は責任を負わなければなりません。しかし、従業員ではなく同じような立場の下請業者が交通事故を起こした場合にはどうなるのでしょうか。

従業員が事故を起こした場合に使用者が責任を負うのは、従業員が使用者の指揮監督下にあるからです。しかし請負の場合、法的には元請業者と下請業者は独立した存在であり、その責任も個別にあると考えられます。

しかし、下請業者が元請業者の指揮監督下にあり、通常の従業員と変わらない存在である場合には、元請にも責任が認めれます。

実際には、両者の一般的な関係や物的、資本関係や取引内容、自動車の使用状況などから総合的に決められます。下請けの人身事故の責任を元請けに追求するには、裁判所の判断を仰ぐ必要がある場合が多いです。

責任根拠:自賠責3条、民法使用者責任

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3 thoughts on “元請業者は下請業者の人身事故の責任を負う?

  1. 本日、私の敷地内駐車場に無断で駐輪していた自転車に
    自分の車がぶつかり、自転車も破損したが、自分の車の後部左側
    テールランプも破損してしまった。
    車で外出して帰宅し、バックで自車を駐車場に入れる際、運転席側
    窓から顔を出し、後部を注意しながら車を後進させました。
    ワンボックスなので運転席から真後ろ、対角点は死角になり、
    公道や駐車場では後方確認の義務もあり、通常は慎重に行うのですが、
    まさか自宅の駐車場内に無断で置かれた自転車があるとは思わず、
    衝突して初めて気がつきました。
    実はこの自転車の持ち主は某宅配会社からメール便の配達を委託
    された者で、留守中に無断で私の宅地の駐車場に入り込み、
    自転車に積み込んだ宅配物の仕分け作業を行なっており、
    私の車が入るので、急いで退避しようとしたが間に合わず、
    結局私の車の後部にぶつかったものです。
    この方はバックする私にまったく危険だとの一声もありませんでした。
    逆に「なぜ後方確認をしなかったんだ。」とか「自転車が壊れた。」とか
    「これから配達ができない。」と開きなおり、謝ることすらしない。
    話にならないので請負元の某宅配会社の責任者を呼び出し、
    改めて警察も呼んで通常の事故処理をしました。
    某宅配会社の責任者はこの事故の原因や問題は理解されましたが、
    自転車は請負先の個人の所有で宅配会社の保険では修理はやれないと
    言われました。
    私と自転車の所有者との修理費用の折衝ということなのでしょうが、
    二つ教えてください。
    ◎自転車の所有者は某宅配会社から委託され、私の敷地内に無断で入り込み、
     そこで作業をしていた。
     委託とはいえ請負元にも労務管理上責任があるのでは?
     その延長線上で発生した事故であれば、私はその不快な自転車の所有者と
     直接折衝するのではなく、請負元の宅配会社の責任者を経由して
     折衝すべきではないのでしょうか。
    ◎数年前に一時停止を怠って、それまでゴールド免許だったものが青免許
     になり、今回の事故処理で私の免許に傷がつき、今度の更新でゴールドに
     戻る夢が潰えたのでしょうか。

    1. 請負元の責任については、この項で説明してある通り、その形態によって異なります。したがって、確実な答えが出せません。ただ、そのメール便の配達員はご自宅にメール便を届けに来たのでしょうか。そうでないとして勝手に敷地内に立ち入っていたのであれば、いわゆる不法侵入ともとらえることも可能です。

      また、免許証の点数には関係ないと思われます。

      1. ありがとうございます。
        ①私の家にメール便を配達にきたのではありません。(確認済み)
        ②付近の家家にメール便を配るにあたり、仕分けするには
         適当だと考え、断りなく入り込んで駐輪して作業していた。
        ③留守にちょくちょく勝手に入り込んでいたようだとのこと。
         つまり常習だったことが判明しました。

        某宅配会社に対しては手紙できちんと申し入れを行い、コンプライアンス
        上問題があると考え、当事者の間を調整してくれるとのことでした。

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