交通事故によってできた外見上の瑕疵、つまり消えない傷跡や火傷などに対しても慰謝料は認めらます。
その、傷跡などが後遺障害の等級に該当する場合はそれによりますが、そうでない場合は個別に判断をする必要があります。しかし、 保険会社にしてみれば、後遺障害に該当しないキズに対して慰謝料を払うことは避けたいと考えます。
後遺障害に該当する傷は、創面癒着後6ヶ月となっているので、抜糸したときから6ヵ月後に残った傷跡で、後遺障害を申請することになります。
以下に、醜状傷害の後遺障害等級別に慰謝料を記します。
男女で差があるのは、外見に対する考え方の違いから当然の成り行きと考えられていましたが、男女差別の観点から改訂されると思われます。
醜状障害の後遺障害等級
女性
7 級 12 号 女子の外貌に著しい障害を残すもの 409~1000万円
12 級 15 号 女子の外貌に醜状を残すもの 93~290万円
男性
12 級 14 号 男子の外貌に著しい醜状を残すもの 958~2370万円
14 級 10 号 男子の外貌に醜状を残すもの 32~110万円
男女共通 上肢・下肢
12 級相当 上肢又は下肢に手のひらの 3 倍以上の瘢痕を残すもの 93~290万円
14 級 4 号 上肢の露出面に手のひら大の瘢痕を残すもの 32~110万円
14 級 5 号 下肢の露出面に手のひら大の瘢痕を残すもの 32~110万円
男女共通 日常露出しない部分
14 級相当 胸腹部又は背部臀部の全面積の 4 分の 1 以上の瘢痕を残すもの 32~110万円
12 級相当 胸腹部又は背部臀部の全面積の 2 分の 1 以上の瘢痕を残すもの 93~290万円
追記:平成22年の改正で男女平等の観点から、次のように等級が改められました。基準は上記と同じです。
男女共通
7級12号 外貌に著しい醜状を残すもの
9級16号 外貌に相当程度の醜状を残すもの
12級14号 外貌に醜状を残すもの