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17.自動車損害責任保険への債権者代位権の行使について


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判例要旨

1.交通事故による債権を持つものは、債権者代位権により債務者の自動車対人賠償責任保険へ保険金の請求が出来るが、これには原則どおり」債務者の資力が十分でないことを要する。
 

昭和49年11月29日 最高裁判所第三小法廷

理由
 

 

上告代理人坂根徳博の上告理由について。

 金銭債権を有する者は、債務者の資力がその債権を弁済するについて十分でないときにかぎり、民法四二三条一項本文により、債務者の有する権利を行使することができるのであるが(当裁判所昭和三九年(オ)第七四〇号、同四〇年一〇月一二日判決、民集一九巻七号一七七七頁)、交通事故による損害賠償債権も金銭債権にほかならないから、債権者がその債権を保全するため民法四二三条一項本文により債務者の有する自動車対人賠償責任保険の保険金請求権を行使するには、債務者の資力が債権を弁済するについて十分でないときであることを要すると解すべきである。債権者代位権を行使するには、債務者が無資力であることを要するのが法律上の要件であるといっている。
 

 これを本件についてみるに、原審の適法に確定したところによると、債務者である控訴人Aは上告人らの損害賠償債権を弁済するのに十分な資力を有するというのであるから、上告人らが右債権を保全するため、民法四二三条一項本文により、斉藤の有する保険金請求権を行使することは、できないといわなければならない。本件の場合には債務者は十分な資力を持っているから債権者代位権を行使することは許されないといっている。
 

 それゆえ、右と同旨の原判決は、その余の判断をまつまでもなく、正当であることが明らかであつて、論旨は採用することができない。債権者代位権を行使できるか否かについては話の土俵に上がらないといっている
 

 よつて、民訴法四〇一条、九五条、八九条、九三条に従い、裁判官全員一致の意見で、主文のとおり判決する。

     最高裁判所第三小法廷

         裁判長裁判官    坂   本   吉   勝

            裁判官    関   根   小   郷

            裁判官    天   野   武   一

            裁判官    江 里 口   清   雄

            裁判官    氈@ …圈  \機  仝ハ

 

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